✅ 現場でのドローン飛行は、2Dオルソ画像と3Dデータの品質を左右する重要な要素です。また、ドローンが安全に飛行するためには、外部環境や条件を十分に考慮する必要があります。より安全で効率的なドローン飛行を計画するために、以下の内容をぜひご参照ください。
▎天候条件
ドローンを飛ばす前に、必ずチェックしなければならないのは天候です。当日の運航可否は「ウェザーニューズ」などの正確な気象情報を確認し、安全な飛行を行うことを推奨いたします。
具体的な天候条件は以下の通りです。
1. 風
風はドローンの飛行安定性やデータの品質に大きく影響を与えます。風速が5m/s以上の場合は、飛行を控えてください。
2. 影
影はドローンカメラの撮影品質に影響を与える可能性があります。影が最小限となる午前11時から午後2時の間に撮影を行うことを推奨いたします。
3. 霧
霧はドローンカメラの性能に影響を及ぼします。霧がかかっている場合は、飛行を控えてください。
4. 雪、雨
雪や雨はドローン機体およびカメラにダメージを与え、成果物の精度に影響します。そのため、雪や雨が降る場合は飛行を控えてください。
5. 気温
気温はドローンバッテリーの性能に大きく影響を及ぼします。特に以下の点にご注意ください。
① 高温
リチウムバッテリーは高温環境下で過熱や爆発のリスクがあるため、適切な温度管理が必要です。過充電を防ぐための保護チップが内蔵されており、バッテリーが高温になると自動的に電源がオフになります。この動作は安全性を確保するためのものです。
② 低温
気温が低すぎるとリチウムイオンの運動が低下し、内部抵抗が増加してバッテリー性能が低下します。その結果、通常よりもバッテリーが早く消耗する可能性があります。
▎外部環境
ドローンを飛ばす場所の外部環境も十分に考慮する必要があります。以下のような環境は、ドローンカメラの性能に影響を及ぼす可能性がありますのでご注意ください。
1. 水や雪などで光が反射している表面
① 光の反射により、反射部分の画像精度が低下します。この結果、反射部分が同一の位置に撮影されるため、画像分析の過程でエンジンが画像間のつながりを正しく認識できず、オルソ化ができない範囲が発生する可能性があります。
② また、雪が積もった環境で表面データを取得する場合、雪の厚さが分析に影響を与えるため、正確な測定が困難となります。
2Dオルソ画像
3Dポイントクラウド
2. 樹木
① 樹木や水が画像全体に多く含まれている場合、画像分析時に画像間のつながりを正確に認識できず、オルソ化ができない範囲が発生する可能性があります。
オルソ化ができなかったデータ(正確に画像をつなげられなかったデータ)
3. GCPの数や位置
① GCPは床が平らで周辺にGCPを覆う要素がない位置に1km²を基準に2~300m間隔で計10点以上を設置するのが一般的であり、対象地の面積と周辺環境、測量目的などによってその数が変わることもあります。
② GCPの重要性
・ 工事が行われていない区間でGCPがあるプロジェクトとGCPがないプロジェクトを比較すると、誤 差が大きく出ることで正確なデータの取得が難しくなります。
・ 例えば、メイサプラットフォームで2つの地点間の線分と断面図を測定し日付比較をするグラフデータを見ることができます。
・ オレンジ色のグラフはGCPデータがあるグラフを表し、緑色のグラフはGCPデータがないグラフを表します。以下の写真のようにGCPデータがない場合、約30cmの誤差が出ることが伺えます。
▎規制
各国によって飛行高度の制限が異なる場合があり、確認が必要です。
日本
航空法第11章の規制対象となる無人航空機は、「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの(100g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く)」です。いわゆるドローン(マルチコプター)、ラジコン機、農薬散布用ヘリコプター等が該当します。
航空法令の他、関係法令及び地方公共団体が定める条例等を遵守して飛行させてください。
- 小型無人機等飛行禁止法(警察庁)
- ドローン等に求められる無線設備(総務省)
- ドローンによる映像撮影等のインターネット上での取り扱い(総務省)
- 無人航空機の飛行を制限する条例等
- DIPS2.0 登録と飛行申請
▎バッテリー管理
1. バッテリーはドローンの飛行性能と安全性を決定する重要な要素です。したがって、バッテリーを正しく管理することは非常に重要です。
2. 余分なバッテリーを用意してください。バッテリーは、1 回の充電で約 20 ~ 30 分の飛行ができます。そのため、長時間の飛行を計画する場合、余分なバッテリーを用意してください。
3. バッテリーを完全に充電してください。バッテリーを完全に充電すると、より長く飛行できます。
4. バッテリーを完全に放電しないでください。バッテリーを完全に放電すると、バッテリーの寿命が短縮されます。
5. バッテリーを使いすぎないでください。バッテリーを使いすぎると、膨らむ可能性があります。この場合、バッテリーを使用せずに破棄してください。
6. バッテリーのパワーが30~40%の状態で保管してください。バッテリーを過充電または過放電状態で保管すると、バッテリーの寿命が短縮される可能性があります。
💡 【参考】地上サンプル距離(Ground Sample Distance, GSD)
地上サンプル距離(Ground Sample Distance, GSD)はオルソ画像内1つのピクセルが表す実際の地上距離を意味します。地図の縮尺に似た概念で、GSDが低いほどより精密な距離と面積を測定することができます。
地図を見ながら距離を測定し、縮尺を考慮して距離を計算するように、オルソ画像内のピクセルとピクセル間の距離を測定することで、実際の距離または面積が分かります。したがって、1 つのピクセルが表す距離が短いほど、より精密な距離と面積を計算することがきます。
注意すべき点は、むやみに低い高度で撮影することが正解ではないということです。撮影高度が低ければ低いほどピクセル間の距離は短くなりますが、その精度が正比例して向上せず、作業に必要な飛行時間も増えます。したがって、時間、費用、現場の規模などをすべて考慮して適正な高度を選定することが重要です。
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